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部長日記 14 神経学会総会-1

5月 26th, 2010
神経学会総会に行ってきました。今年の総会には当科から8題が採択されました。分野はパーキンソン病、脳血管障害、てんかん、ギランバレー症候群、糖尿病神経障害と多岐にわたり、方法論も病理、生理、臨床研究と多彩。科内での協力体制はもちろん、弘大の基礎系の先生方との順調なコラボレーションの賜物、学会場では沢山の先生方から青森県病神経内科はとても上手く行っているようですね、素晴らしいですねと声をかけられました。嬉しい限りです。Queen Squareのように、日々の臨床の現場から吹き出た芽が大きな実に育つ研究体制が小生の理想です。写真はわが科の二人の研修医、上野達哉先生の口演発表と、医学雑誌の電撃取材に遭って発表者がビックリしたというポスター前の羽賀理恵先生。来年の名古屋では更に充実した内容で出かけられることを期待しています。

さて、小生が始めて神経学会総会に出たのは1975年のこと。考え難いことかもしれませんが、当時は腓腹神経感覚電位をきちんと記録できる施設は我が国にはほとんどありませんでした。小生は73年に後藤由夫先生に伝導検査技術の確立を命じられ、米国から帰ったばかりの北里大学の鳥居順三先生のラボで神経伝導検査のノウハウを身につけたあと、米国の文献を調べ、既存のアンプとオシロスコープに市販されたばかりの高電圧定電流刺激装置とミニコンピューターを手作りで組み合わせて、腓腹神経伝導の観察を74年から始めたのでした。その結果を携えて始めての神経学会総会出席を果たした訳ですが、その時、ほんの数週前に来日したロンドンのPK.Thomas先生が都立神経科学研究所で腓腹神経伝導検査を実演デモされたと聞き、ビックリした事を覚えています。新参の若造には世界や日本における自分達の到達レベルなど五里霧中、小生達の検査技術が世界最先端に近いらしいことを学会で始めて認識し、ビックリしたのです。しかも、当時私たちはJ.Kimuraという米国人(!?)が始めていたF波という謎の波の臨床応用にも取り組み始めていました。私達のF波記録を見た鳥居先生から「どうすればそんなに美しくF波が記録できるの?」と聞かれて、自分たちの電気生理が意外にいい線で進んでいるらしいことを再認識したのでした。周りの先生方との意見交換から自分達の位置や将来の方向性が見えるようになるのも学会の効用の一つです。若い人たちにはぜひ積極的に外に出て欲しいと思います。

Dr上野発表Dr羽賀ポスターL1030114

 

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