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部長日記 12 パーキンソン病治療の握り寿司論、および神経内科医のてんかん学

巷では2月は活動度が低下する月のようですが、我々のところでは研究会2つ大変盛り上がりました。 始めは2月4日(木)のパーキンソン病勉強会、特別講演は順天堂の服部先生で青森には度々のお越しです。先生のパーキンソン病治療方針は患者の不自由を極力取り除くこと、水野教授は1000mgを越すL-DOPA投与も辞さなかったとのお話、まさにわが意を得たり、でした。ガイドラインでは不可避の少数の患者にとってのマイナスの部分をいかに消せるかが専門医の腕の見せ所、感服しました。また、前座は当科の新井 陽Drで、運動合併症についての対策を彼のオリジナル理論「握り寿司の例え」で解説してみせ、聴衆を唸らせました。彼によるとL-DOPAは寿司飯でネタはいろいろな補助薬、そしてそれをどういう風に握って食べていただくか、寿司屋の大将は医師なのですね。写真は「新井の握り寿司理論」に大いに賛同されて発言なさっている服部教授(左)と新井 陽Drです。終わってから青森で一番「安くて美味しい」寿司屋さんで気勢を上げたのはもちろんですが、回転寿司の位置づけは・・・?
 2つ目は2月12日(金)のてんかん勉強会。京大神経内科の池田准教授が雪の青森に駆けつけて下さいました。池田先生はクリーブランドでてんかんの症候学と脳波学をHans Ruders先生に叩き込まれた俊秀で、柴崎 浩先生の片腕として我が国の臨床脳波学を支えるお一人です。てんかんは意識障害と痙攣の疾患と見られがちですが、発作波の伝播によって生じた多彩な症候学のビデオに聴衆一同釘付けになった次第です。実は、最近我々もTIAと見紛うような失語や高次機能障害を呈したてんかん患者を立て続けに経験し、てんかん症候学を知らずして臨床神経医たり得ないこと、身を持って体験しています。これまでの我が国の精神科的・脳外科的てんかん学にはそんな視点が欠けていたかも知れません。池田先生のお話は神経内科医が向かうべきてんかん学の道をくっきりと示す大変刺激的なものでした。まことに、てんかんは脳の秘密を垣間見させてくれる臨床神経学の華だと感じました。

1002 新井 &服部

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