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部長日記 8 日本神経生理学会

12月 4th, 2009

北九州市小倉で開催された臨床神経生理学会に行ってきました。この学会、以前は脳波筋電図学会と呼ばれていた伝統ある学会です。脳波といえば、このところ当科では脳波が俄かにクローズアップされるようになりました。てんかん患者さんが増加しているからです。しかし、我が国の神経内科ではてんかんを積極的に扱わない傾向が一般的でした。それは我が国のNeurologyが「神経内科(neurological medicine?)」という内科の一分野と誤解されるような名称であることが一因かもしれません。脳血管障害診療がNEUROLOGISTなしでは完結しないように、神経専門医にはてんかん患者ケアの中心に立つ役割が求められます。意識障害や痙攣、呼吸循環管理は臨床神経医にとっては日常茶飯事ですし、てんかん発作の症候学はNEUROLOGISTの独壇場のはずです。実は「神経内科」という診療科名は、明治初年から「神経科」とういう診療科名を他科が使用してきたがために、戦後それを名乗れなかった我が国のNEUROLOGISTによる苦肉の造語でした。小生は「神経内科」から「内」の字を一日も早く取り去るべきだ、と考える一人です。

今回の学会には現在当科の木村珠喜先生がてんかんの勉強のために留学中の米国CASE WESTERN RESERVE UNIVERSITY 神経科 Department of NeurologyのHans Luders教授が特別講演に来られ、側頭葉てんかんのお話をされました。写真はLuders先生とのツーショットです。また、もうおひとりの外国人招待講演者は米国NIHの Mark Hallet先生でしたが、彼は小生の恩師Roger Gilliatt先生がQueen Squareをリタイアされたとき、Gilliatt先生をNIHのEMGラボに招聘された先生です。 Gilliatt先生はその後逝去されるまでNIHでEMG検査を楽しまれたとお聴きし、とても懐かしく思った次第です。今回のHallet先生のお話はdystoniaの発症機構についてで、脳の可塑性に関連した大変興味深いものでした。

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