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第16回日本神経感染症学会学術集会

11月 17th, 2011

10月29日、11月4日にそれぞれ第18回東北神経病理研究会、第16回日本神経感染症学会学術集会で発表して参りました。演題はともにアスペルギルス血管炎を病理学的に突き止めた1剖検例についてでした。血液検査では原因を突き止めることは出来ず、剖検で病理学的にアスペルギルス血管炎と診断された1例です。
さて、このアスペルギルスという真菌はどこにでもいる真菌ですが、そもそも人を寄生対象としません。しかし、感染を一旦起こすと、厄介な臨床経過をたどります。特に血管親和性が強く、しばしば脳梗塞やくも膜下出血などの血管障害を起こします。そして、困った事に血液検査でアスペルギルス抗原の感度は従来法では低く、さらに抗真菌薬がすでに投与されていた場合、さらに感度が低くなり、確定診断がつきにくくなります。その様な状況から臨床的に真菌感染症を疑えば、検査所見が仮に陰性でも治療を継続せざるを得ない症例もでてきます。しかし、実際には、確たる証拠なく、副作用の強い抗真菌薬を使い続けるには勇気と豊富な臨床経験を要します。この様な症例を通して真菌感染症に対する治療姿勢を改めて考え、襟を正した次第です。

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