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部長日記 2012. 08.16 今年度前半の4ヶ月を振り返って

8月 24th, 2012

8月初旬久々にまとまった夏休みをいただいて,カンボジアのアンコール遺跡を丸4日間堪能してきました.アンコールワット(写真)やアンコールトムは想像していたとおり素晴らしく,夜明け前から楽しませていただきましたが,最終日に遭遇したクメールの精緻な手織り絹絣に心の底からびっくり.しかも,蚕がこのクメール地域から中国を経て日本に伝わったらしいこと,クメール伝統の絹絣技術が20世紀に絶えてしまったことを知り,二度びっくりでした.名高いタイ・シルクはクメールのシルク技術のコピーであることも始めて知りました.古代から繰り返されてきたこの地域の侵略や破壊が伝統技術を壊滅させたこと,日本人の想像を絶した過酷な歴史です.しかし,文化・伝統は強い意思なくしては簡単に失われること,心すべきなのかもしれません.最近とある大都市に講演に行ったとき,その町でなされた先駆的仕事を外から赴任してきた大ボスの先生がブルトーザーのようなパワーで消し去ろうとしたのだという話を聞きました.情けない話ですね.結局,書いたものは残り,現在まで伝わりました.書き残すことは重要です.書いてあればこそ残るからです.

 さて,今年度も三分の一が過ぎました.この間,昨年の新井先生に続いて西嶌,三木両君が専門医試験を一発で突破,めでたく神経専門医になりました.おめでとうございます!両先生の研修期間中のめざましい成果はこのホームページを飾ってきたところですが,イギリスのシステムにあてはめると神経専門医試験はMRCP(Member of the Royal Society of Physician)に相当します.英国では更なる上位学位FRCP(Fellow of the RCP)に向けてさらに数年の修練が必要です.お二人には臨床研究でもneuroscienceにおいても柔軟な想像力を存分に発揮して,更にこの分野を切り開いて行かんことを!また, 6月にダブリンの国際パーキンソン運動障害学会で上野先生の発表がベスト演題賞を受賞したこともおめでたいことでした.世界に向けた個人個人の発信がわが国の神経学や医学・医療の力を押し上げること,心したいと思います.気がついたら今年の残りもたった4ヶ月あまり.各人が各人の考えを世界に披露して共有する努力こそが大切とつくづく感じるこの頃です.

 

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