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部長日記2011年9月13日 Neurodiab2011 その1

9月 28th, 2011

9月8日から11日までポルトガルのポート市で開かれた欧州糖尿病学会議のサテライトシンポジウムNeurodiab2011に参加してきました. Neurodiab Meetingは世界中の糖尿病性神経障害研究者が参集するホットな会で,今年が21回目です.この会理事長のAndrew Boulton教授(写真1)1はシェフィールドのJohn Wardのお弟子さんで小生とほぼ同世代.Ward先生は小生の恩師後藤由夫先生と大変仲が良かったので,僕らも昔からの知り合いとして色々な薬剤の国際共同治験などで助け合ってきました.8年前にはマイアミ大学の彼の教室に招かれて講演し,車であちこち案内してもらったこともあります.一方,今回の大会長Rayaz Malik先生(写真2)2はマンチェスターから世界を牽引する若手リーダー, 10数年前アラブ首長国連邦大学で若かりしMalik先生と始めて会い(僕も若かったですがね),一緒に朝暗いうちに砂漠に出かけ,砂丘の上からゴージャスな砂漠の日の出を堪能したこともあります.彼はその後in vivoで角膜神経を診る画期的手法を開発して注目を集め,クリアな頭脳と何よりmodestな性格が誰からも好かれ,この世界のトップランナーとなりました.数年前には弘前に何日間か滞在したこともあります.

 今回特に目を引いたトピックは皮膚生検による皮下神経の観察と角膜神経観察の優劣に関するディベートでした.後者は前述のごとくMalik氏が先頭になって進めた解析法,後者はミネソタのW. Kennedy先生が確立した方法で,我々を含め世界中で採用されている研究法です.角膜神経の観察は侵襲度の低い優れた方法であるのに対し,皮膚生検は侵襲的は避けられないものの,更なる発展の余地があることが確認されました.我々がパーキンソン病生検皮膚でLewy小体を発見したのはその一例です.また,アメリカ神経学会AANから発表された疼痛治療ガイドラインに関してAAN会員とそれ以外の会員との対決ディベートも手に汗握るものでした.プレガバリンは疑いなく良い薬ではあるものの,三環系,デュロキセチンなど他剤にも優れた点少なからず,相補的な使用法が模索されるだろうというのがおおまかなコンセンサスです.

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論文発表 Neuropathology

9月 26th, 2011

今先生の論文がNeuropathologyにacceptされました

Kon T, Mori F, Tanji K, Miki Y, Tomiyama M, Baba M, Umehara Y, Kurotaki H, Wakabayashi K

Abnormal tau deposition in neurons, but not in glial cells in the cerebral tissue surrounding arteriovenous malformation

Neuropatholofy 2011, Aug 17

症例は死亡時50才の男性。右前頭葉の動静脈奇形(AVM)周囲の大脳皮質で広範囲に及ぶタウ沈着を認めた。AVM周囲の皮質では、リン酸化タウ抗体(AT8)の免疫染色陽性の神経原線維変化(NFT)やNeuropil threadsが神経細胞のみに認められ、グリア細胞には認められなかった。 NFTとNeuropil threadsは、3-Rタウと4-Rタウともに陽性で、電顕的に、paired helical filamentsで構成されていた。アミロイド蓄積は認めなかった。これまで、脳腫瘍、ウィルス性脳炎、血管腫と頚椎症などで、アルツハイマー-タイプのNFTsを認めることが報告されているが、今回AVM周囲の神経細胞で、異常なタウ蓄積が生じうることが示唆された。

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平成23年度成績優秀学生受賞

9月 9th, 2011

当科の西嶌先生が、2011年8月1日に平成23年度成績優秀学生 (弘前大学大学院学生,医学研究科医科学専攻) を受賞し、表彰状と盾を授与されました.当科での受賞は昨年の三木先生につづき2人目です。以下西嶌先生の記事です。

昨年度は弘前大学大学院医学研究科脳神経生理学講座の1年生として冨山誠彦先生,上野伸哉先生,山田順子先生,右田啓介先生,一戸紀孝先生,目黒玲子先生ほか諸先生方の指導のもとパーキンソン病モデルラットの実験をさせて頂きました.昨年度中にはこの実験に関して学会発表も論文発表もしておりませんが,成果ではなく私なりの努力が評価されたように感じ,大変嬉しく今後の励みになりました.

実験結果につきましては,今年度になってから5月神経学会総会 (名古屋),6月International Congress of Parkinson’s Disease and Movement Disorders (Tront),7月日本大脳基底核研究会 (箱根) と3回学会発表をしました。今後は追加実験の結果も加味して9月日本神経科学学会総会,10月パーキンソン病・運動障害疾患コングレス (MDSJ学術集会)で発表させて頂く予定です.

なるべく早く論文にできるよう努力したいと思っています.

研究を指導して頂いている 諸先生方,今回の表彰に推薦して下さった先生,昨年度だけでなく今年度も研究や学会発表のための病院不在を許して下さっている県病神経内科の諸先生方に感謝致します.御期待に沿えるよう精進を重ねたいと存じます.1

 

青森県立中央病院神経内科   

弘前大学大学院医学研究科脳神経生理学講座2年    

西嶌 春生

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