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Archive for 12月, 2009

論文発表

12月 28th, 2009

今日は、仕事納めです。外来予約はさすがにすいていましたが、予約外の患者さんも多く、けっこう夕方までばたばたしていました。 さて、今年最後の更新は三木先生の論文発表のおしらせです。 年末年始は、ブログの更新はお休みです。今年1年 いろいろな方にお世話になりました。みなさまよいお年をおむかえください。

Acta Neuropathologicaに論文が掲載されました。

Chorea-acanthocytosis with upper motor neuron degeneration and3419_3420 delCA and 3970_3973 delAGTC VPS13A mutations.                                          

○三木康生(Miki Y, Nishie M, Ichiba M, Nakamura M, Mori F, Ogawa M, Kaimori M, Sano A, Wakabayashi K

. Acta Neuropathol. 2009 Dec 1. [Epub ahead of print]

Chorea-acanthocytosisは臨床的には舞踏運動、精神異常、行動異常および有棘赤血球を認め、Choreinと呼ばれる巨大蛋白をコードするVPS13Aの変異を伴う。しかしながら、McLeod syndrome, Huntington’s disease-like 2, pantothenate kinase-asscociated neurodegenerationも舞踏病様不随意運動および有棘赤血球を認める。我々の知る限りでは、遺伝学的に確定されたChorea-acanthocytosisの剖検例は5例報告があるのみである。                                                         

症例は死亡時47歳、男性。35歳時てんかんにて発症し、37歳時自咬症、舌をかむ口部ジスキネジア、左手のパーキンソニズムを認めた。42歳時左上下肢の不全片麻痺を呈し、47歳うっ血性心不全にて死亡。剖検時、Chorea-acanthocytosisに病理学的特徴とされる尾状核、被殻、黒質の神経細胞脱落を認めた他、上位運動ニューロンの著明な神経細胞脱落を伴っていた(右側優位)。また、遺伝学的検討では、VPS13Aのexon 32(c. 3419-3420 delCA) およびexon 35(c. 3970-3973 delAGTC)に二つの変異を認め、これらはともにnovel mutationであった。  

本例は、2つの新しい遺伝子変異を認め、上位運動ニューロンの変性を伴っていた初めての剖検例であり、ここに報告する。

 

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クリスマスコンサート

12月 25th, 2009

当科の馬場部長は、本業とおなじくらい音楽活動に情熱をかたむけているわけですが、今年も、馬場部長ひきいる弘前大学医学部管弦楽団による恒例のクリスマスコンサートが開催されました。馬場部長は、サンタクロースの帽子をかぶり、指揮、曲の解説、リコーダー演奏と大活躍でした。約1時間にわたり、クリスマスにちなんだ曲目が演奏され、患者さんやその家族の方などたくさんの方に楽しんでいただきました。当科に入院中の患者さんも何人か こられておりましたが、白衣をきている馬場先生のまったく違う一面をみて、驚いていた方もおられたようです。指揮をしているのが、馬場先生です

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脳神経外科ホームページ公開!

12月 23rd, 2009

脳卒中ユニットで、いっしょにお仕事をしている、当院脳神経外科のホームページができました。診療実績や、業績など情報満載です。スタッフ紹介では、意外な趣味をおもちの方もいて、なかなか興味深く拝見しました。興味のある方はこちらからどうぞ

http://www.aomori-ns.jp

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忘年会

12月 18th, 2009

あっという間に12月になってしまいました。ことし 4月からは、後期研修医の先生が3人も加わってくれました。当院で働きながら、大学院で研究をしていた三木先生の研究も、順調にすすんでいます。留学した木村先生も、頑張って勉強しているようです。来年4月からあらたに2名の後期研修医が、私たちと一緒にはたらいてくれることにもなりました。若手の成長が著しく 充実した年であったとおもいます。忙しい1年でしたが、ことしも つつがなくすごすことができたということで、県病神経内科の忘年会を開催しました。今年は、当科のOBの皆様にも声をかけ開催しました。 こういう機会でもないと なかなかOBの先生方と お会いする機会もないので、来年は もっと気候のよい時期に、集まる機会を設ける予定でいます。

P1000502

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部長日記 9 師走の勉強会

12月 15th, 2009

年の瀬を迎えましたが、当科では年末に入ってもいろいろな勉強会が催されています。
先月末には循環器科と合同で「脳と心臓」研究会がスタートし、ドパミン作働薬による心臓弁膜症の問題が取り上げられました。パーキンソン病スペシャリスト冨山先生の基調講演に続き、羽田勝征先生(榊原記念クリニック、東京)が特別講演でP病患者弁膜症の心エコー動画を供覧なさいました。羽田先生はパーキンソン病の心エコーガイドライン作成に関係された心エコースペシャリストです。小生7,8年前に高度心不全を来たしたハシリの症例を経験して以来パーキンソン病患者の聴診と胸部Xpを心がけているので、聴診の有用性について質問させていただいたところ、羽田先生はとても驚かれ、「今はエコーがあるので循環器医は聴診しなくなりました。神経内科医が聴診するなどとは思ってもいなかったので、葛原理事長に心エコーを勧めました」とのこと。どうもパーキンソン病の心エコー義務付けには牛刀をもって鶏を割く類の趣あり。しかも羽田先生から「神経内科医は今もハンマーなど使うのですか?」と逆質問され、今度はこちらが椅子から転げ落ちそうになりました。ハンマーだのピンを駆逐するハイテク検査は今もありません、遺伝子だのMRIは単なる「補助検査」に過ぎず、神経学的診察はヒトの複雑な神経機能の破綻をいち早く的確に把握するための知恵の集大成であること、羽田先生にご説明申し上げた次第です。
続いて先週月曜日、青森市内の先生方の集まりで西嶌春生先生が「めまい」の講演を行いました。彼にとっては1時間講演の初デビューでしたが、数例の自験例をもとに中枢性から末梢性まで幅広く網羅した立派なめまい論でした。いまそこにある「めまい」をどう診てどう処置するかは医師の力量が鋭く試される瞬間ですが、自分が眩暈を起こしたら西嶌先生に診てもらおうと思ったのは小生だけではありますまい(写真1)。
 そして今週は弘大神経病理学若林教授による今年度2回目のBrain Cuttingがあり、貴重な剖検脳を囲んで質疑応答がありました。今回は、現在当科で研修中の弘大5年生本郷さんの脳解剖の知識が大変充実していることに一同ビックリ。若林教授も「ここまで知っていれば神経内科研修は楽しいでしょ?」と舌を巻いていました。そういえば彼女の前に研修した服部君の症例発表も学びの姿勢をよく感じさせるりっぱな出来ばえで、スタッフ一同賞賛の嵐でした。
最後に昨夜のこと、岩手医大の寺山教授から脳梗塞のご講演を承りました。脳梗塞初期治療の視点から見るとTIAという病名が死語になりつつあることや、Lacunar stroke, BAD, 脳動脈解離の現実などが詳細に語られました。特に解離病変では治療法のエビデンスが希薄で、臨床医の試行錯誤はまだまだ当分続きそうです。寺山先生を取り囲むようにしてお話を拝聴した若者達の眼が一段と輝いていたことに大きな希望を感じた研究会でした。

Dr西嶌

BrCutting1

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往診

12月 9th, 2009

P1000507-1火曜日の午後は、ALSなどで在宅療養をしている方の往診にいっています。運転手さんと当科外来看護師さんといっしょです。出かける前に 写真をとらせてもらいました。ちょっと寒そうです。

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吹雪

12月 7th, 2009

 ふぶいています。P1000505

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部長日記 8 日本神経生理学会

12月 4th, 2009

北九州市小倉で開催された臨床神経生理学会に行ってきました。この学会、以前は脳波筋電図学会と呼ばれていた伝統ある学会です。脳波といえば、このところ当科では脳波が俄かにクローズアップされるようになりました。てんかん患者さんが増加しているからです。しかし、我が国の神経内科ではてんかんを積極的に扱わない傾向が一般的でした。それは我が国のNeurologyが「神経内科(neurological medicine?)」という内科の一分野と誤解されるような名称であることが一因かもしれません。脳血管障害診療がNEUROLOGISTなしでは完結しないように、神経専門医にはてんかん患者ケアの中心に立つ役割が求められます。意識障害や痙攣、呼吸循環管理は臨床神経医にとっては日常茶飯事ですし、てんかん発作の症候学はNEUROLOGISTの独壇場のはずです。実は「神経内科」という診療科名は、明治初年から「神経科」とういう診療科名を他科が使用してきたがために、戦後それを名乗れなかった我が国のNEUROLOGISTによる苦肉の造語でした。小生は「神経内科」から「内」の字を一日も早く取り去るべきだ、と考える一人です。

今回の学会には現在当科の木村珠喜先生がてんかんの勉強のために留学中の米国CASE WESTERN RESERVE UNIVERSITY 神経科 Department of NeurologyのHans Luders教授が特別講演に来られ、側頭葉てんかんのお話をされました。写真はLuders先生とのツーショットです。また、もうおひとりの外国人招待講演者は米国NIHの Mark Hallet先生でしたが、彼は小生の恩師Roger Gilliatt先生がQueen Squareをリタイアされたとき、Gilliatt先生をNIHのEMGラボに招聘された先生です。 Gilliatt先生はその後逝去されるまでNIHでEMG検査を楽しまれたとお聴きし、とても懐かしく思った次第です。今回のHallet先生のお話はdystoniaの発症機構についてで、脳の可塑性に関連した大変興味深いものでした。

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第33回日本高次脳機能障害学会学術総会

12月 2nd, 2009

第33回日本高次脳機能障害学会学術総会(10月28~30日・札幌)に参加しました。リハビリテーション科・神経内科・脳外科・各種療法士などの医療職から工学関係の研究者なども参加・発表し非常に興味深い話に満ちていました。脳・神経領域の診療・研究の多彩さを改めて認識しました。また失語・失認・失行などの神経心理学的症状を、背景にある様々な理論から捉え・再構築しなおすと同時に、それをいかに客体化するかという脳機能イメージの研究が盛んに行われていました。また高次脳機能障害をもった患者さんのリハビリテーションの話などもとても興味深いものがありました。神経内科の急性期診療が当科の診療の主要な部分を占めていますが、慢性期においても単なる薬物治療以外にも神経心理学的評価・リハビリテーションがいかに患者さんの日常を豊かにするのかということを理解できました。残念ながら現状では青森県の神経内科医師数があまりにも少なく、急性期診療だけでも県内を十分にカバーできていません。慢性期にはいった神経症状をもつ患者さんにも配慮の行き届いた神経内科診療を行うためには、今後もどんどん我々の仲間を県内に増やしていかなくてはならないと改めて思いました。神経内科医師の量と質の充実という当県の神経内科診療の問題をあらためて考えさせられた学会参加でもありました. (新井 記)

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