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部長日記 2012.01.19  新しい年に向けて

1月 20th, 2012

1201 入院患者推移2011まで神経疾患医療を県民にあまねく提供できる体制をめざして 

青森はホワイトクリスマスのまま白い新年を迎えました.年末には思わぬ方々からご家族の被災や安否不明ゆえの年賀欠礼の挨拶状が届けられ,あらためて大津波の被害が広汎かつ深刻なものであった事実に愕然といたしました.今年が平穏で平和な年である事を心から願うものです.

 昨年の当科活動は,被災地への緊急医療班派遣を除けば,ほぼ順調に推移ました.一昨日明らかになった統計によれば,昨年1月~12月の当科年間入院患者数は698名で,一昨年の619名を大幅に上回りました(図).TPA使用例数も激増しており,連携を組む第一線の先生方からの神経救急患者搬入が一層迅速になっていると同時に,県をあげた脳卒中撲滅キャンペーンが地域社会にじわじわと浸透していること,身を持って感じます.一方,昨年は外来診療でも物忘れ外来,てんかん外来などを立ち上げました.従来のパーキンソン外来,ボトックス外来ともども,患者さんのQOL向上に貢献大なることを願っております.

 一方,専門医を目指して日夜研修に励む当科の若武者たちの活躍にも眼を見張るものがありました.神経学会地方会の最優秀演題,弘大大学院学長賞,自治体病院最優秀論文顕彰は一昨年に引き続き当科junior Drたちの連続受賞でしたし,the Lancetをはじめとする一流英文誌への論文掲載が10数編に達するなどの華々しい結果は,ここでの臨床神経学トレーニングが正しい道を進んでいることの確たる証です.冨山脳卒中ユニット部長,村上・木村・新井各副部長からなる指導陣とjunior Drたちの日頃の結束を嬉しくかつ誇りに思うものです.

また,昨夜は全員で医局会を持ち,今年我々が進むべき方向性などについて忌憚のない意見を述べ合いました.その結果,「上質の神経疾患医療を県民にあまねく提供できる体制をめざす,後進の育成に努める」を二本柱に,一層努力することを再確認し合いました.しかし,神経難病医療体制の向上には,病診連携など多方面の皆様のご協力が不可欠であります.科員一同まだまだ至らぬ点が多々あるとは存じますが,関係者の皆様には今年もまたよろしくご支援下さいますよう,心からお願い申し上げる次第です.

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部長日記 2011.10.11   村上千恵子先生のケースレポートがLancetに

11月 2nd, 2011

村上千恵子先生が書かれたケースレポートが Lancet 誌にアクセプトされました! LancetのCase Report欄は世界中の臨床家がしのぎを削って掲載を競う超激戦区.毎週1例だけの掲載で,その受理率は数十分の一とも数百分の一とも云われ,投稿された論文のほとんどが“Sorry!”の一言で送り返されるといって過言でありません.一部の専門家好みの視野の狭い論文は決して採択されず,一見ありふれた徴候の背後に隠された医学の原理を研ぎ澄まされた感覚で鮮明に描き出したと認められた論文のみが掲載を許されます.そのような1例経験の共有が世界中で沢山の患者を救うきっかけになるような.それが30点以上と云う高いインパクトファクターを生み出しているのでしょう.Natureへの研究論文掲載がscientistの証であるように,Lancetにケースレポートが採択されることは確かな眼を持った一流のclinicianとして認められたことにほかなりません.日ごろから1例1例をしっかりと見つめる.その積み重ねから珠玉のケースレポートが可能になります.NatureもLancetも,受理前に著者の過去の論文,症例報告に関する厳しいチェックがはいりますが,村上先生の報告に即座に反応したLancet編集者の慧眼,さすがです.今年中には出ると思います.内容はお楽しみに.

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部長日記 Neurodiab2011その2 “The Last Mile”

10月 3rd, 2011

 今回のNeurodiab Meetingで最も印象的だったのは,ミネソタ大学のWilliam Kennedy先生ご夫妻に久しぶりにお会いしたことです(写真).1Kennedy先生はあのKennedy型筋萎縮症の発見者,私たちの時代の最高のneurologistのお一人です.直接師事した事はないのですが,小生はなぜか若い頃から色々な機会にKennedy先生から声をかけていただき,今では恩師Gilliatt先生やPK.Thomas,Ian McDonald先生亡き後の小生の心の師のお一人になりました.80歳を越えてもなお矍鑠とし,皮膚生検による皮下神経分析法を確立されるなどの研究を精力的に続けておられること,驚異と云うほかありません.

 今回も3日目朝8時から彼の講演が予定されていましたが,前日の昼食をご一緒したとき彼から「僕の明日のレクチャー,正確には何ていう題だっけ?」と尋ねられたので,手持ちのプログラムを指差し「消化管自律神経のお話です,皆とっても期待しています!」と申し上げたところ,彼は「そうかぁ,Barba,実は明日の講演では何を話すべきか,まだ迷っているのだよ」とおっしゃったのです.小生は「そうですよね!僕もlectureではスライド入れ替えつつ直前まで悶々とします」と申し上げたところ,Kennedy先生は「ギリギリまで迷うのはいいことだよ!」と相槌を打たれ,僕のプログラムの中のご自分の演題名のところに「The Last Mile」と書かれて(写真),2「特にこの年になると,本当に伝えなきゃいけないことは何なのか迷うんだ」「消化管の神経も重要だが,感覚の診かたがこのままでいいのか考えてもらう方がもっと重要かもしれない」とおっしゃったのです.となりに座った奥さんのモラさんが「彼80越えたけど,まだグラントたくさんもらってるのよ!余しちゃったら私が使わせてもらうわ.私まだ80前だから!」などとブラックジョークで茶化したりするものの,小生が感じたのは研究者としての「The Last Mile」を前にして後進に精一杯メッセージを伝えたいというKennedy先生の強い意志.本当に心が揺さぶられました.

彼が感覚テストに興味を持っていることは,数年前に竹串の尖端と鈍端を分別させる方法を発表したとき「GPにも使える良い方法だ,よくやった!」といたく感激していただいたことから,うすうす感じてはいました.一期一会にかけるKennedy先生のお気持ちが最終的にどのようなお話になったのかは,また別の機会に書くとしましょう.

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部長日記2011年9月13日 Neurodiab2011 その1

9月 28th, 2011

9月8日から11日までポルトガルのポート市で開かれた欧州糖尿病学会議のサテライトシンポジウムNeurodiab2011に参加してきました. Neurodiab Meetingは世界中の糖尿病性神経障害研究者が参集するホットな会で,今年が21回目です.この会理事長のAndrew Boulton教授(写真1)1はシェフィールドのJohn Wardのお弟子さんで小生とほぼ同世代.Ward先生は小生の恩師後藤由夫先生と大変仲が良かったので,僕らも昔からの知り合いとして色々な薬剤の国際共同治験などで助け合ってきました.8年前にはマイアミ大学の彼の教室に招かれて講演し,車であちこち案内してもらったこともあります.一方,今回の大会長Rayaz Malik先生(写真2)2はマンチェスターから世界を牽引する若手リーダー, 10数年前アラブ首長国連邦大学で若かりしMalik先生と始めて会い(僕も若かったですがね),一緒に朝暗いうちに砂漠に出かけ,砂丘の上からゴージャスな砂漠の日の出を堪能したこともあります.彼はその後in vivoで角膜神経を診る画期的手法を開発して注目を集め,クリアな頭脳と何よりmodestな性格が誰からも好かれ,この世界のトップランナーとなりました.数年前には弘前に何日間か滞在したこともあります.

 今回特に目を引いたトピックは皮膚生検による皮下神経の観察と角膜神経観察の優劣に関するディベートでした.後者は前述のごとくMalik氏が先頭になって進めた解析法,後者はミネソタのW. Kennedy先生が確立した方法で,我々を含め世界中で採用されている研究法です.角膜神経の観察は侵襲度の低い優れた方法であるのに対し,皮膚生検は侵襲的は避けられないものの,更なる発展の余地があることが確認されました.我々がパーキンソン病生検皮膚でLewy小体を発見したのはその一例です.また,アメリカ神経学会AANから発表された疼痛治療ガイドラインに関してAAN会員とそれ以外の会員との対決ディベートも手に汗握るものでした.プレガバリンは疑いなく良い薬ではあるものの,三環系,デュロキセチンなど他剤にも優れた点少なからず,相補的な使用法が模索されるだろうというのがおおまかなコンセンサスです.

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部長日記 2011年7月  Peripheral Nerve Society

7月 18th, 2011

米国ワシントンDCで開かれたPeripheral Nerve Society(PNS)に行ってまいりました.今回は世界各地から400名を越す参加者が集る盛況な会でした.小生は本邦から唯一のPNS学会誌編集委員でもあり,また,今回の学会長Cornblath教授(Johns Hopkins大)と学会PresidentのZochodne教授(Calgary大)(写真1:弘大病理の八木橋教授と)p1から学会での音楽セッションでの演奏するようにという強い要請があったので,重い腰を挙げて出かけました.手ぶらで出かける訳にも行きませんので,我々が長年手がけている糖尿病神経障害患者における竹串テストによる感覚低下の結果と電気生理所見の発表も準備して出かけました.

 学会には弘大病理の八木橋教授も参加されたのですが,途中,大学の公務で急遽帰国なさり,八木橋教授のpaper も小生が代行発表を託されるという思わぬハプニングもありました.ディスポ竹串による痛覚テストはMayoのDr. Benn Smithにいたく感心され,何本か頂戴と乞われたので,持参の竹串を数本わけてあげました.あれらの竹串は今ごろMayoで活躍していると考えると痛快です.他にも竹串欲しいというDrが何人もいましたので少しずつおあげしましたが,我が国の外貨獲得に貢献すべく,「中国製はダメよ!」と注意した次第です.

今回の学会,電気生理あり病理ありで,話題は極めて多彩.一方,最近の我が国の学会は遺伝子一本やりの画一的発表が大半なので,近い将来,臨床力で世界においてきぼりを食うのではと,やや危惧した次第です.特に皮膚生検による病態解析の演題は何十題もあり,欧米において皮膚生検はひろく普及しつつあるようです.我が国でこの解析方法論を確立しているのは八木橋先生を中心とする僕らのグループだけであることはとても情けなく,本邦の末梢神経研究の底の浅さを痛感させられました.

学会での音楽セッションは10数年来の旧友WurzburgのKlaus Toyka教授(写真2中央)とDetroitのRichard Lewis教授とのトリオ(写真2左)P2で,2,3度のリハーサルを経て上々の出来でした.演奏の翌朝,小生が責任者を務める「医師のための神経筋電気セミナー(東京)」に出向くために友人達に早々に別れを告げてワシントンDCを出発したのですが,シカゴ空港のラウンジで筋電図セミナーでのデモに招聘している木村淳先生とバッタリ鉢合わせ.その時点から心は早くもセミナーの成功に向かって掻き立てられた次第でした.

 

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部長日記 15ー新年度スタート

4月 25th, 2011

年度末の3月に襲った東日本大震災の後遺症のなか、新年度がスタートしました。直後の4月8日深夜には、大きな余震で青森県全域が停電となり、当科でも病院周辺在住の小生以下数名が即座に参集し、在宅呼吸管理中の3名のALS患者さんの搬入作業を行いました。外来・病棟スタッフもテキパキとした動きで緊急事態に即応し、短時間のうちに無事に搬入作業を終了しました。関係者の適切な対応に心から深謝いたします。また、当院では大震災発生当初から被災地に医療援助隊を継続派遣していますが、4月19日早朝、当科の冨山・三木両医師が3泊4日の予定で三陸被災地に向け出発しました(写真)。彼らの帰還後も当科からは今医師や西嶌医師が入れ替わりで被災地に出かける予定です。まだ余震が心配ですが、県病医療班の順調な援助活動を心から願うものです。

さて、昨年の県病神経内科は入院患者が600名を越え、収入も年間8億円になんなんとしております。僕達は収益を目指して働いているわけではありませんが、順調に社会貢献度が増していることの証としてあえてここに記載する次第です。今後も北日本における神経内科基幹施設としての働きが期待されているなか、米国Case Western Reserve大学臨床神経学教室での研修から帰国した木村珠喜Drが4月1日から実働メンバーに加わりました。木村先生にはパーキンソン病専門家としてだけではなく、米国で鍛えられた脳波判読の新風を吹き込んでくれるはずです。今年度も気持ちを新たに神経疾患と対峙し、治る神経内科を目指して成果を連携医療機関に還元すると共に、世界に向けて発信したいと思います。1

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東北関東大震災で被災された方々へ

3月 31st, 2011

このたびの東北関東大震災に際しては、1万2千名を越す人命が失われ、今なお行方の分からない方が1万6千名以上もおられると聞いております。ご家族や友人をなくされ、住み慣れた我が家を失った方々の悲嘆はいかばかりでありましょう。不幸にして亡くなられた方々のご冥福を祈ると共に、被災者の皆様には衷心よりお見舞いを申し上げる次第です。

私事ですが、小生は小学生の時に故郷八戸でチリ地震津波を体験しました。十勝沖地震で自宅が半壊した経験もあります。地震と津波の怖さは身に染みて知っているつもりですが、今回の三陸海岸一体の惨状には目を覆うばかりです。今回幸いにも青森地区は直接の被害から免れ、当院のDMAT隊がいち早く岩手県沿岸に出動、当科にも八戸方面の難病患者さんが緊急搬送されるなど、災害周辺地域に位置する当院関係者は災害発生直後からいろいろな救援活動に携わっています。当科の研修医冨樫Drは地震直後から救援活動に加わり、現在も被災地で活動中ですし、今月から来月にかけては小生も含め数名の科員が救援隊に加わって岩手三陸方面での医療支援に参加することになっています。災害に巻き込まれた患者さんやご家族それに病院関係者の奮闘を耳にするたびに、難を免れた医療者としてなすべき義務を痛感する日々でもあります。

この未曾有の災害に立ち向かう被災者の皆様の心と体、それに社会的インフラの一日も早い復興を当科科員一同心から願うものです。(馬場)

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部長日記14 新しい年のスタートにあたって

1月 19th, 2011

今年は新年早々から雪が多くなっていますが、昨年は我々にとってまさに「今日降る雪のいや重(し)け吉事(よごと)」(家持)の年でした。まず、4月から今、船水両Dr、秋から自衛隊八戸駐屯地の冨樫Drが加わって、人員的に格段に充実しました。臨床研究も成果があがり、臨床神経生理学会のベストポスター賞、臨床神経学、末梢神経学会誌、EEG journalへの演題推薦など、いろいろな受賞がありました。変ったところでは三木Drが弘大学長賞を受賞しましたが、これは弘大全大学院生中ダントツの英文論文執筆実績によるもので、社会人大学院生として初の快挙です。彼に続いて西嶌、上野、羽賀、今の4Drが社会人大学院生となって各々独自の研究をスタートし、今年は早くも成果が現れ始めそうな嬉しい気配が漂っています。4月からは船水Drが弘大病理学大学院生として癌性神経障害の研究を開始する予定です。これは昨秋当科を訪れたCopenhagen臨床神経生理学のC. Krarup教授の講演に触発された研究主題。さらに春には米国 Case Western Reserve Universityから木村珠喜Drも帰国です。当科の臨床・専門医教育パワーは一段と強化されます。

設備関係のニュースでは、最新型筋電計・誘発電位マシンが2機種入ることになりました。電気診断力がアップし、末梢痛覚電位の臨床応用研究が可能になります。当科専用最新鋭頸動脈エコーマシン導入も決まりました。病院当局の格段の配慮に心から深謝する所存です。昨年の診療実績統計は今後徐々に明らかになるでしょうが、総回診責任者としての小生の仕事量は、着任時の倍、昨年度の20~30%増状態で息切れしそうです。週1回だった写真見せは、ついに毎日実施になりました。ことほど左様に県病神経内科は良い方向に向かって嬉しくも劇的な様変わりが続いています。冨山先生の活躍で病診連携もどんどん進んでいます。

個人的には内分泌内科の協力で集めたデータをもとにBabaの糖尿病神経障害NCS grading criteriaというものを提案し、初夏の糖尿病学会総会で特別講演させていただくことになりました。共同研究者のみならず、口うるさい同業電気屋さんたちK先生やS先生、A先生などからもご賛同をいただけたので、今年はBabaのNCS Criteriaを世界基準として認めてもらう準備年になりそうです。

県病全体の改革も順調に進んでいます。当神経内科の役割は世界レベルの県立病院を作るための牽引車になることです。臨床研究、症例検討ケースの一流雑誌への掲載など、今年も当科にとってGood Newsが沢山あるのではないかと期待しています。

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部長日記17ー夏期休暇その2

10月 11th, 2010

今夏はシドニーのPeripheral Nerve Societyで始まりましたが、〆は9月20日から開催のストックホルムの欧州糖尿病学会になりました。小生興味の対象は糖尿病の神経障害です。弘大病理の若者3名が先発し、小生は4泊5日の強行軍。深夜到着のストックホルムは4度まで冷え込み、日中も12~14度と既に晩秋の趣。そういえば7月のシドニーも寒かったなぁ。今年は日本の猛暑を冷気で挟んだサンドイッチ夏になりました。

ストックホルムは街中が糖尿病学会のポスターで溢れ、学会場ストックホルム・メッセにはバンティングルームというレクチャーシアターがあり、この国と糖尿病との浅からぬ因縁を感じました。学会では旧知のテスファイア教授(王立シェフィールド病院)と再会し、弘大病理の若者達と一緒に写真におさまりました。小生自身は神経障害による足筋萎縮の臨床神経生理に関するポスター発表をしましたがプレゼン後は質問の山、活発かつ満足なディベートができ、病理の若者たちの前で面目を保った次第でした。たった3泊のストックホルム最終夜はファイザー社主宰の神経障害性疼痛の研究会、わずか5名の研究者のこじんまりしたディスカッションでしたが、我が国と欧米の糖尿病ニューロパチー症候学の違いについてテスファイア先生との議論が盛り上がり、とても楽しく過ごしました。会終了後の深夜、日本語の達者なファイザー社ドイツ人社員の方に「先生のホテルはヘンピな場所ですから私がお送りします」といわれ、外人らしからぬ「辺鄙」なんていう語彙にビックリしつつお言葉に甘えて送っていただいたところ、小生の三ツ星ホテル入り口は既に施錠されておりビックリ、彼がすかさず「お持ちカードキーで開けられるはずデース!」と小生のキーをやおら取り上げ、さっと電子ロックを解錠してくれたのにまたまた驚愕、感謝でした。

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部長日記 16  夏期休暇

8月 26th, 2010

はやくも夏休みシーズン後半、冷夏の予測は見事に外れ、青森はいまだに連日の猛暑です。その中で、当科の若者達は暑さに対抗するように神経筋電気診断セミナーや筋病理セミナーなどに参加して新しい知識やテクニックを貪欲に吸収している様子、頼もしい限りです。

小生はといえば、南半球シドニーで行われたPeripheral Nerve Societyに参加してきましたが、いま向うは北半球と正反対の寒さの季節。ホテルから歩行距離20分ほどのシドニー大学レクチャーシアターまでトコトコ歩いて通っているうちに風邪をもらってしまい、帰青してから発熱などする始末。体調回復に2週間ほどかかってしまいました。写真は広大なキャンパスにオックスブリッジを彷彿とさせる石造り校舎とモダンな研究室が隣り合うシドニー大学構内、雨上がりの虹がきれいでした。UOS1

お盆の13日夕からは9日間の休暇をもらって両親の墓に詣でたあと、14日から3日間は恐山宇曽利湖畔の大尽山と仏ヶ浦奥の岩山、縫道石山に登ろうと女房と二人で勇んで出かけたのでしたが、生憎の悪天候。雨模様の中を登り始めた途端に視界の悪化と足元の危険を感じ「即撤退!」という度胸のなさ。仕方なく仏ヶ浦で舟遊び、下風呂温泉で海峡の漁り火を望みながらウニ・アワビ、朝イカなどに舌鼓の優雅な3日間。折しも海峡の彼方に望む北海道日高では東京からのワンゲル学生が沢で流されるという痛ましい遭難事故。危うきに近寄らない中高年の悪知恵をあざ笑うかのように、帰る日から晴天に転じたのには地団駄踏みました。癒しの4日間ではありましたがちょっと残念。登攀はまたの機会に持越しです。

お休みの最終節週末は上京し、慶応生理学の岡野先生によるiPS細胞臨床応用に関する講演を拝聴しました。動物実験とはいえ脊髄損傷対麻痺の驚くべき回復やパーキンソン病などの難病治療薬開発に資する奇想天外の展開に驚嘆、神経治療学の未来が楽しみになってきました!

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