春季実習生募集
青森はひどい大雪で まだ春なんて、遠い先のように思えますが、まもなく立春。このひどい季節もあとすこしで終わるはず。 ということで、恒例の春季実習生を募集します。医学生のかた、研修医のかた、神経内科がそもそも何をやっているかよくわからない方。どなたでも歓迎します。春休みを利用して、当科に見学にきませんか。期間や時期については相談に応じます。興味のある方は、info@aomori-neuro.jp からお問い合わせください。
青森はひどい大雪で まだ春なんて、遠い先のように思えますが、まもなく立春。このひどい季節もあとすこしで終わるはず。 ということで、恒例の春季実習生を募集します。医学生のかた、研修医のかた、神経内科がそもそも何をやっているかよくわからない方。どなたでも歓迎します。春休みを利用して、当科に見学にきませんか。期間や時期については相談に応じます。興味のある方は、info@aomori-neuro.jp からお問い合わせください。
神経疾患医療を県民にあまねく提供できる体制をめざして
青森はホワイトクリスマスのまま白い新年を迎えました.年末には思わぬ方々からご家族の被災や安否不明ゆえの年賀欠礼の挨拶状が届けられ,あらためて大津波の被害が広汎かつ深刻なものであった事実に愕然といたしました.今年が平穏で平和な年である事を心から願うものです.
昨年の当科活動は,被災地への緊急医療班派遣を除けば,ほぼ順調に推移ました.一昨日明らかになった統計によれば,昨年1月~12月の当科年間入院患者数は698名で,一昨年の619名を大幅に上回りました(図).TPA使用例数も激増しており,連携を組む第一線の先生方からの神経救急患者搬入が一層迅速になっていると同時に,県をあげた脳卒中撲滅キャンペーンが地域社会にじわじわと浸透していること,身を持って感じます.一方,昨年は外来診療でも物忘れ外来,てんかん外来などを立ち上げました.従来のパーキンソン外来,ボトックス外来ともども,患者さんのQOL向上に貢献大なることを願っております.
一方,専門医を目指して日夜研修に励む当科の若武者たちの活躍にも眼を見張るものがありました.神経学会地方会の最優秀演題,弘大大学院学長賞,自治体病院最優秀論文顕彰は一昨年に引き続き当科junior Drたちの連続受賞でしたし,the Lancetをはじめとする一流英文誌への論文掲載が10数編に達するなどの華々しい結果は,ここでの臨床神経学トレーニングが正しい道を進んでいることの確たる証です.冨山脳卒中ユニット部長,村上・木村・新井各副部長からなる指導陣とjunior Drたちの日頃の結束を嬉しくかつ誇りに思うものです.
また,昨夜は全員で医局会を持ち,今年我々が進むべき方向性などについて忌憚のない意見を述べ合いました.その結果,「上質の神経疾患医療を県民にあまねく提供できる体制をめざす,後進の育成に努める」を二本柱に,一層努力することを再確認し合いました.しかし,神経難病医療体制の向上には,病診連携など多方面の皆様のご協力が不可欠であります.科員一同まだまだ至らぬ点が多々あるとは存じますが,関係者の皆様には今年もまたよろしくご支援下さいますよう,心からお願い申し上げる次第です.
MDSJ(日本パーキンソン病・運動疾患学会)に行ってきました
当神経内科の三木先生がトップでビデオオリンピック予選通過!
今年は東京品川で10/6-10/8の3日間開かれました。当科からは、西嶌春生先生のレボドパ誘発ジスキネジアに関する基礎的研究報告、村上千恵子先生のMSA患者で便塊による水腎症を起こした症例報告、それと三木康生先生がビデオディナーにARSACSの症例と、計3演題を出しました。白眉は、10/7のビデオディナー(来年6月にダブリンで開かれる国際パーキンソン病・運動疾患学会でのビデオオリンピックの日本代表予選を兼ねています)で三木先生の演題がトップの成績で予選を通過したことです。あとは三木先生の演題が国際パーキンソン病・運動疾患学会で採択されることを祈るのみ。青森の若武者たちが、世界で戦える力を蓄えています。どんどん活躍の場を広げていきましょう(冨山)
当科演題
西嶌春生:レボドパ誘発ジスキネジアモデルラットにおける線条体神経細胞樹状特記状のスパインの形態変化
鈴木(村上)千恵子:fecaloma(便塊)により両側水腎症と深部静脈血栓症をきたした多系統萎縮症の1例
三木康生:6歳で足の変形に気づき、進行性に歩行障害を呈した1例
あっというまに今年も12月になってしまいました。神経学会総会の演題登録もなんとか終了し、(11月中の締め切りに驚愕!でしたが、締め切りが1週間のびたおかげでなんとか間に合いました) 私の今年の仕事は、あとは、医局の机の上の掃除くらいですが、当神経内科の馬場部長と上野先生にはまだ大事なお仕事が残っています。12月といえばクリスマス。ただいま恒例の院内クリスマスコンサートにむけて特訓中です!本日は 夕方の申し送りのあとに、神経内科外来で練習が開始されました。リコーダーとギターのアンサンブルです。今日はこれから当科主催の研究会の予定があるのに、寸暇を惜しんでといった感じです。馬場部長のコンサートにかける意気込みを感じますね。院内クリスマスコンサートは12月16日 午後6時30分から外来ホールで開催されます。皆さまお楽しみに!
自治体病院職員研究等臨床医学部門の顕彰を当神経内科の西嶌春生先生が受賞しました。この顕彰の受賞は、昨年は当科の三木先生が受賞しており2年連続の受賞になります。以下西嶌先生による受賞記事です。
2011年11月25日、平成23年度自治体病院職員研究等の臨床医学部門で顕彰を受けました。受賞対象となった論文は、
“Venous Cerebral Infarction in a Patient with Peripheral Hemodialysis Shunt and Occlusion of the Left Brachiocephalic Vein”
という題名でJournal of Stroke and Cerebrovascular Diseasesに掲載されたものです。
また、青森県立中央病院からは、放射線部門で斎藤哲弘主査が「頭部MRIにおける患者固定補助具の検討」 で顕彰を受けました。二人とも発表をつつがなく終え、無事表彰を受けました。写真は表彰式終了後のもので、むかって右から吉田院長、斎藤主査、私と当科冨山、の4人です。私の論文は1例の症例報告で、この度の受賞は思いがけないものでした。大変光栄に思います。今後の励みにもなりました。患者様の検査治療、論文の作成にあたっては、神経内科の諸先生、泌尿器科及び放射線部の先生やスタッフの方々、ほか多部門の方々にご協力頂きました。有難うございました。
今後も一人一人の患者様と真摯に向き合い自身の知識・技術を磨くと共に、微力であっても少しでも医学の発展に貢献していけるよう努力したいと思います。(西嶌)
11月12日から17日までモロッコのマラケシュで開催されたWorld Congress of Neurologyに参加しました。当神経内科からは2演題の発表がありました。今年5月に当地でのテロがあったため、当学会の参加をみおくられた方も多いと聞いていましたが、現地は 私が感じる限りでは、のんびりした街の様子でした。日本からの演題は30前後であったようです。
アフリカでの学会ということで、どのような会かと思いながら参加しましたが、大変立派な会場で盛大に開催されていました。世界的に著名な先生方の講演や、これまでほとんど私自身は知ることのなかったアフリカ各国での神経疾患の報告など興味深い発表がたくさんありました。日本の先生方の講演もいくつかあり、普段日本語で拝聴することのある先生がたの講演を英語で聴いてみるというのも興味深い経験でした。毎回国際学会に参加するたびに思うことではありますが、自分の英語能力にはかなり問題があることを深く自覚し、反省した旅でもありました。学会企画のツアーでは、海外の方と昼食をともにするというやや苦しい場もあり、自らの英語の不勉強を深く呪いました。日本の青森から来たというと、福島はどうなのか 地震はどうだったか。といろんな方に質問されました。今回、はじめてのアラブ圏の旅でしたが、これまで訪れたことのある国とはだいぶ趣がことなり、大変興味深い旅となりました。マラケシュのスークの雑踏の雰囲気や、モロッコの料理のおいしさ、やたら押しの強い現地の人々、1日に何回も聞こえるお祈りの声など来てみなくてはわからないことがたくさんありました。国際学会は、毎回出発するまでの準備がとても大変で、特に今回は、国内の他の学会の発表と日程がきわめて近かったため、これまでにないくらい大変な思いをしましたが(実際すべてが間に合わないかと思うくらいでした)、遠路はるばるアフリカまできたかいがあったというものです。日々診療におわれていると、なかなか演題をつくっていくのも大変ではありますが、なんとか細々とこのような機会をもうけていきたいと思っています。
最後に、国内学会とあわせて約10日間の長い出張の機会を与えてくださった医局のみなさんと、私のいない間の子供たちの世話などをひきうけてくれた両親、こころよく私をおくりだしてくれた夫に感謝したいと思います。(村上)
発表演題:
Baba M, Suzuki C, Nishijima H, Miki Y, Kimura T, Arai A, Tomiyama M: Stress of carpal tunnel to the diabetic median nerve.
Suzuki C, Baba M, Sugimoto K, Yagihashi S: The correlation between loss of interaepidermal nerve fiber densities (IENFD) and nerve conduction abnormalities in diabetes mellitus.
村上(鈴木)千恵子先生の症例報告がLancetに掲載されました。
10月29日、11月4日にそれぞれ第18回東北神経病理研究会、第16回日本神経感染症学会学術集会で発表して参りました。演題はともにアスペルギルス血管炎を病理学的に突き止めた1剖検例についてでした。血液検査では原因を突き止めることは出来ず、剖検で病理学的にアスペルギルス血管炎と診断された1例です。
さて、このアスペルギルスという真菌はどこにでもいる真菌ですが、そもそも人を寄生対象としません。しかし、感染を一旦起こすと、厄介な臨床経過をたどります。特に血管親和性が強く、しばしば脳梗塞やくも膜下出血などの血管障害を起こします。そして、困った事に血液検査でアスペルギルス抗原の感度は従来法では低く、さらに抗真菌薬がすでに投与されていた場合、さらに感度が低くなり、確定診断がつきにくくなります。その様な状況から臨床的に真菌感染症を疑えば、検査所見が仮に陰性でも治療を継続せざるを得ない症例もでてきます。しかし、実際には、確たる証拠なく、副作用の強い抗真菌薬を使い続けるには勇気と豊富な臨床経験を要します。この様な症例を通して真菌感染症に対する治療姿勢を改めて考え、襟を正した次第です。
臨床神経生理学会に出席してきました。今年の臨床神経生理学会は、静岡での開催です。私は、幼少のころ 静岡にすんでいたことがあり、このたび約30年ぶりの再訪となりました。静岡といえば富士山。きれいな富士山を見られることを期待していたのですが生憎のお天気で、姿をおがむことはできませんでした。それでも、新幹線の車窓からはお茶畑や、ミカン畑がみえて、静岡らしさを感じることができました。青森は、すっかり草木は枯れてしまい、冬枯れの様相ですが、さすが静岡、木や草がまだ緑色です。これから冬をむかえるやや気持ちの暗い今日この頃の私としては、温暖なこの地がうらやましいかぎりです。
さて、このたび、当神経内科からは2つの発表がありました。ポスター発表が1つと、ワークショップでの口演が一つです。口演は問題症例の神経伝導と筋電図というワークショップでの発表でした。このワークショップは、提示する症例の実際の筋電図や、伝導検査の波形を提示し、討論するという形式で行われます。フロアからも 厳しい質問や意見がちょくちょくでて、演者としては、やや緊張する場ですが、なんとか無事終了しました。他の施設からの症例も大変興味深く、電気生理診断の重要性を再認識させられました。もっと スキルと知識を深めなくてはと、気持ちを新たにさせられました。
さて、今年は、このあと、モロッコで開催されるWorld Congress of Neurologyに出席する予定があり、静岡からモロッコ!に直接むかいます。一人でモロッコまででかけるので、無事つけるかどうかやや心配ですが……(村上)
第41回日本臨床神経生理学術大会 当施設からの発表
鈴木千恵子:糖尿病患者における皮膚無髄感覚神経線維密度と神経伝導検査との相関
鈴木千恵子:ワークショップ 問題症例の検討・筋電図・神経伝導 :γグロブリン大量静注療法が奏功した末梢神経障害の兄弟例
村上千恵子先生が書かれたケースレポートが Lancet 誌にアクセプトされました! LancetのCase Report欄は世界中の臨床家がしのぎを削って掲載を競う超激戦区.毎週1例だけの掲載で,その受理率は数十分の一とも数百分の一とも云われ,投稿された論文のほとんどが“Sorry!”の一言で送り返されるといって過言でありません.一部の専門家好みの視野の狭い論文は決して採択されず,一見ありふれた徴候の背後に隠された医学の原理を研ぎ澄まされた感覚で鮮明に描き出したと認められた論文のみが掲載を許されます.そのような1例経験の共有が世界中で沢山の患者を救うきっかけになるような.それが30点以上と云う高いインパクトファクターを生み出しているのでしょう.Natureへの研究論文掲載がscientistの証であるように,Lancetにケースレポートが採択されることは確かな眼を持った一流のclinicianとして認められたことにほかなりません.日ごろから1例1例をしっかりと見つめる.その積み重ねから珠玉のケースレポートが可能になります.NatureもLancetも,受理前に著者の過去の論文,症例報告に関する厳しいチェックがはいりますが,村上先生の報告に即座に反応したLancet編集者の慧眼,さすがです.今年中には出ると思います.内容はお楽しみに.